この映画のメリル・ストリープには感動した。

一人の母として、一人の妻として、一人の女として、一人の男に恋をして複雑に揺れ動く内面を見事に自然に表現している。 表情の変化であるとか、特に恋をして、田舎の母親から、一人の恋する女へと変わっていく姿は素晴らしい。それまでになかった色気を感じ取れる。

役者の演技に感動できる映画に出会えるのもそう多くはないが、間違いなくこれはその一つだった。

ストーリーは賛否分かれるだろうし、二人に共感できるとは言い難い。 二人のラブシーンも余計に感じた（特に風呂のシーン）

なのに見終わった後、心にジーンと残る後味。

クリント・イーストウッドによる演出の上手さと、メリル・ストリープによる自然で感動的な演技。

賞女と呼ばれる彼女の素晴らしさがこれを見ればわかる。

心に残る名演だった。