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[コメント] 幸せへのキセキ(2011/米)

あのデイモンがすっかりお父さん役に似合う役になっていた。なんか寂しい気もするな。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 動物園付きの家を買ってしまった家族の実話を元にした作品。

 私にとってツボに入る作品というのがある。ハートフル作品を散々馬鹿にする傾向のある私だが、なぜか父親を主人公とした家族の再生とか、家族を作る物語というのに無性に弱い。まあそういうのを「ツボ」と言うのだろうけど。で、そういうのに弱いのがわかってる分、逆に観ようとしないのが私という人間だ。

 この作品も予告で観た瞬間、「これは来るな」と言う感触ありで、観る気はほとんどなかったのだが、ツレが「これだったら一緒に観ても良い」などと言うもんだから、渋々と言った感じで。

 結果として、やっぱりツボにはまったが、涙流すような姿を見せない程度で収まってくれた。まあいい感じで最初から最後まで見せてくれたから、それで良し。

 あまりにもパターンにはまりすぎてるが、家族の再生の物語に動物を絡めるあたり、とにかく家族のために受ける要素は満点で、普通に良い話として万人にお勧めできるのが強みだろう。

 映画の要素としては多少違和感が残る部分として、老いた虎の死にウェイトがかかりすぎてるのがあるけど、逆にそのエピソードがなかったら、あまりにも普通すぎるし、動物を扱う覚悟というところで良い特徴になってる。実話をベースにしてるからこその違和感として受け入れるところだろう。

 それともうキャリアも大分積んだデイモンがお父さん役としてちゃんと演技できているのも大きいな。これまでのキャリアにはなかった中年太りもうまい具合にはまってる。こういう役ができるようになったと言うことは、これからもまだまだ充分第一線で演技を続けることができる人に成長したってことかな。子役のマギー・エリザベス・ジョーンズのうまさも光ってる。ちょっと素直すぎる役だったけど、やっぱりハリウッドは層が厚い。良い子役をすぱっとはめてくれた。スカーレット・ヨハンソンもあんな野暮ったい役できることが分かった。

 強いて言うなら邦題タイトルが陳腐すぎるってのがあるけど(オリジナルに忠実にするなら『動物園を買ってしまった』になるが、これはもっと邦題としては悪いだろう)、内容にはちゃんと沿ってるから、それで良いか。

(評価:★3)

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