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[コメント] 人生模様(1953/米)

フルハウスとはいかないがスリーカードには十分。小説が読み直したくなる。スタインベックが拝めるのは余得。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







1話がいい。こういうイロニーは短尺が似合っている。チャールズ・ロートンの饒舌がとてもいい。端役のモンローは各話を横断してくれると思ったのだが残念。

2話は悪党リチャード・ウィドマークの魅力で見せるが、個人的な借金で逮捕を躊躇する刑事、とは望ましい主人公とは思われない。

3話は有名だが低調。恋に病んだ娘の幻覚と回復が巧く表現されず、画家の決意にも切迫感が足りない。葉っぱの画もイマイチ。失敗作だからこそ、こういうイロニーがO・ヘンリーの真骨頂であることがよく判る、ということはあるが。

4話はホークスらしい子役と動物使いが愉しめる。「あんた達がここで土地を買う訳はなんだね」と何度も尋ね続ける青年も笑える。もっとたっぷり撮ってほしかった処だが仕方ないか。

5話は、皮肉な代数をベースにしたペーソスが素晴らしい。小説自体がとてもいいものであると再確認。映画はよくついていってくれた。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)jollyjoker

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