前作同様、今作も「古き佳き時代のアクション映画」という趣だ。

前作のレビューでも少し触れたが、この映画、暴力の描き方が潔い。遠くから頭を撃てば首から上がバラバラに吹っ飛ぶし、走行中の車を撃つとフロントガラス一面に血飛沫が飛び散り、ずだ袋に入れた生首からはいつまでも血が滴り落ちる。PG指定なんて物ともせず、リアリティのある描写をここまで取り入れるとは潔いではないか。

スタローン、シュワルツェネッガー、ウィリスの3人が並んで銃をぶっ放す。「ご都合主義な展開」なんて言葉は、3人の前には無に等しい。この豪華キャストを出し惜しみせずこんな夢のようなシーンを見せてくれるなんて、何と潔いことよ。

『ロッキー』ネタやら『ターミネーター』ネタなど、往年のファンなら思わずニヤけずにいられない、過去のヒット映画をネタとした細かいギャグの応戦。最後の台詞には堪らず吹き出してしまった。ここまでファンサービスしてくれるとは、いやはや潔い。

そして極めつけはラスト付近。誰もが予想した通りのヴァン・ダムとの一騎打ち。しかもアクション映画のお約束、タイマン素手勝負！この期に及んで素手なのだ、これこそがアクション映画。なんという王道！ここまで王道を突っ走るなんて、これ以上の潔さがあるだろうか。

この潔さに5点。久しぶりに面白いアクション映画を観た。