[コメント] のぼうの城(2011/日)
決定的に欠けている「ニヤリ」と「ゾクリ」
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
原作既読。
登場人物ひとりひとりの行動の必然を映像で伝える努力が見られない。 ただ台詞を追い、ストーリーをなぞることに終止している。
例えばクライマックス、船上での田楽のシークエンス。自分に狙いを定めている(であろう)射手を虚空に見据えてにやりと笑うことの凄み。その凄みに気圧されて一流の射手が狙いをはずすというドラマをなぜもっと丁寧に描かないのだろう?
また、長親の「ひとたらし」に説得力を与える表現を何故しないのだろう?(もっとも農民との関係性に関しては原作でも上手い説明はなかったが) そこを描こうとすれば、人物造形も自ずと違ってくるように思う。
終止、もったいないという気持ちで観ていて落ち着かなかった。
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