[コメント] のぼうの城(2011/日)
野村萬斎は、表情も、たたずまいも素晴らしく魅力的。なんて色っぽいのだろう。彼が扮する成田長親のどこまでがフリなのか、本心がどこにあるのか、つまり本当の姿が実際はどうなのかが読み切れないところまで含めて見事だった。
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映画を見終った人むけのレビューです。
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ただ、彼は自分がみんなに愛されていることはちゃんと知っていたんだなあというのはわかり、それを利用していた点ではきちんと策略家だったとは言えるだろう。
佐藤浩市は、重要な役ながら派手に目立つことなく、しかし、見せ場ではちゃんと光り、安定感が際立つ。上地雄輔扮する石田三成や、山口智充が悔しいけれど意外と良く、成宮寛貴に告白された榮倉奈々の「承知した」のセリフとニッコリ笑顔がなんともかわいらしかった。
160分の長さを感じない反面、描ききれていない、もっと描くべきだったところもあるのでは? という感覚は残る。
エンディングとともに流れる現在の忍城あたり。田んぼが広がり、小学生が歩き、物語の中と同じであろうお寺が登場。しかし、新幹線も通っているというギャップ。なんだかちょっとぐっとくるものがあって、早々に席を立つ人たちを見ながら、ここまでちゃんと見ればいいのになあと思った。
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