[コメント] 巨神兵 東京に現わる(2012/日)
庵野秀明作品ではない、というところにこの作品の価値があるのかもしれません。(2012/11/18 ユナイッテッドシネマとしまえん)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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イマジネーションは明らかに庵野秀明から与えられたものですし、庵野秀明がエヴァンゲリオンシリーズの原点に巨神兵があることを宮崎駿さんにお断りしたという作品でしょう。
それには言葉にならない、きっと長い長い歴史があるんでしょうね。
何しろ庵野秀明が最初にアニメーターをしたのが『風の谷のナウシカ』ですからね。
そう思うと、庵野秀明ってのは巨神兵からずっと抜け出せずに相当苦しんでいるのではないでしょうか。
本来なら彼自身がこの作品で巨神兵に終止符を打つべきなんでしょうが、それをあえて別の監督に任せて独立した映画としている点にポイントがあるように思います。
彼は巨神兵を払拭できていない。
そしてエヴァンゲリオンの聖書の世界をずっと彷徨っている。
庵野秀明は前作から本作(『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』)に至る間に『監督失格』という映画に関与しています。
これは奔放なポルノ女優に魅せられた映画監督の話ですね。
ここでも作者である監督(平野勝之)は主人公のポルノ女優から離れられないんですね。
それはまさにエヴァンゲリオンの碇シンジが綾波レイに対する思いであり、庵野秀明の巨神兵と宮崎駿のトラウマとも言うべき事実とシンクロしていますよね。
エヴァが終わったら庵野秀明はどうなるんでしょうね。
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