[コメント] ある兵士の賭け(1970/日)
本作は実話だが、一部創作がある、という。それは記者(石原) を登場させた(或いは実際の記者に創作を加えた)ことではないか?人は人の行動の理由をとかく知りたがる。その最前線にいるのが記者だろう。脚本家が創作するにはうってつけの人種だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
何故、少佐は歩いたのか。本人が言う、「心の満足を得る為だ」。映画内のセリフだが、これは本当に言った言葉らしい。
その「心の満足」について、「民間人を殺したから」とか、「自分も孤児だったから」と物語は提示しては否定するという形で進行していく。そして真実は語られない。
そこでそれについて考えてみた。戦争ではないかと思うのだ。
彼にとって経験した2つの戦争は、満足すべきものではなかったのではないか。世界の反発も大きかった。しかし職業軍人という立場では公には言えないので、ああいう表現になってしまったのではないか、と思うのだ。
園についても触れる。なぜこの園だったのか、という問いについては、「教育方針がしっかりしていた」と言っているが、具体的に園長の言葉を聞く方が分かりやすい。
「人として立つこと。そしてまず服装をきちんとすること」と言う。
孤児園と言うこともあろうが、そうでなくともこのことは非常に大切なことだと思う。私は感銘を受けた。
彼が私と同じ気持ちになった故のウォーキングだったのかは、分からない。あくまで私の推測である。
本編の原案は、ジェームズ三木だ。今年2025。6.14死去された。真面目なホンを書く作家との印象を持っていた。合掌。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。