最終的にあのパーティは中身のない虚しいものだったって結論になり、「確かに中身のない虚しいものだったな」と納得はできるので、同監督の他作品よりは好感を持てた。 お金を使ってこれでもかと派手にして、キッチュに感じさせるのはある意味才能ではないかと思えるほどだ。

普通は、逆に誰もが惚れ惚れするパーティを素晴らしい映像で描いて、それを最後に虚しいものだったとどんでん返しするのだろうし、監督の意図もそうなのかもしれない。 だが、私には元から徹底的にキッチュで虚しいものに見えたから、実験映画的とすら思えた。 パーティシーン以外は抑え目で、そこまでキッチュじゃなかったのも落差として働いていた気がする。 （それでも、文字が画面に浮き出てくるところとか相当安っぽかったけれど）

ディカプリオには画面を支配する力があるし、出自の悪い役が似合うから、彼がギャツビーを演じるというだけである程度満足したのもある。