★5 | 大島渚は「リアルと観念」をフィルムの上に両立させることのできる稀代の作家である、ということをデビュー作にして証明した。演技者を突き放してとらえるシビアな視線が、観る者の空想や情緒を徹底的に排除する。最後の5分間は身震いが止まらない。 (ぽんしゅう) | [投票(4)] |
★4 | 殊更に斬新な主張があるわけでもないのだが、それでも別格的な印象を受けるのは、作り手の強固な意志の存在が抜きんでているからだ。人間感情の曖昧なロジックではなく幾何学的論理性のみに立脚した脚本。その蒲田イズムとの不整合こそ見物なのだ。 (けにろん) | [投票(4)] |
★5 | オーシマは常にマイナーな人々に寄り添ったが、松竹的な弱者に寄り添ったのではなかった。 [review] (寒山拾得) | [投票(3)] |
★5 | 大島にしては骨太。途中まではイタリアのデシーカ風。しかし、社会の不条理、生きながらまさに相容れない階層分離、それは新しい斗いを予見させるものだった。少なくとも大島はデビュー作で宣言したわけだ。才能がほとばしる秀作。 (セント) | [投票(3)] |
★5 | 「愛」や「希望」を信じ、嘘によるその喪失を怒ったのはブルジョア娘だけだった。少年にはもともと「愛」も「希望」もなく、嘘だけが身近なファクトだったから、彼は笑えた。あるいはその笑いは、なくても生きてゆけるものを失って怒る娘への嘲笑だったかもしれない。 (水那岐) | [投票(3)] |
★5 | 愛と希望が必要なところに愛と希望は存在しないとしたら、愛と希望とはなんて空虚なものだろうか(ほんとかな) [review] (蒼井ゆう21) | [投票(3)] |
★4 | 愛も希望もない。 (太陽と戦慄) | [投票(3)] |
★5 | 人間の本質をある線から突き詰めた傑作。 [review] (t3b) | [投票(2)] |
★3 | 役者がつまらない。ヌーヴェルヴァーグにしてもネオレアリズモにしても、それはまず役者の魅力の提示法を更新するものとしてあったはずだ。その意味では望月優子や靴磨きの小母さんらがよい。道行く客に向かって発する「磨きませんか?」の声に滲む必死さ・卑屈さ・諦めほか諸々のニュアンスに戦慄する。 [review] (3819695) | [投票(2)] |
★4 | 鳩を、自身を、愛と希望を売り。 [review] (煽尼采) | [投票(2)] |
★4 | 目を瞑っているものがあるから和解は不能なのである。最後にその「断絶」を受け入れる場面は壮絶だ。倫理が高いとより断絶が深くなるという皮肉が現代の生ぬるい我々を撃つ。☆4.6点。 (死ぬまでシネマ) | [投票(2)] |
★3 | 川崎市を舞台とする。冒頭の靴磨きシーンは川崎駅前か。望月優子とその隣は谷よしの。谷は、本作では珍しくクレジットあり。鳩を売る少年は望月の息子の正夫。彼から二羽の鳩を買ってくれた女子高生、京子は富永ユキ。 [review] (ゑぎ) | [投票(1)] |
★5 | 貧乏人に手を差し伸べる金持ちが不美人ってのも大島リアリズムの一環なのだろうか。 (町田) | [投票(1)] |
★4 | 物の善悪さえ狂わす吹き溜まりのような街で、誇りを持って生きる正夫。たとえ間違っていても彼の健気さは美しい。そこらの松竹映画とは一線を画す具象性に立ち返った脚本の力が大きい。 (マッツァ) | [投票(1)] |
★5 | なんだかしみったれたカビくさい作品だなぁと思うのですが、どうにもこうにもこういうのが好きみたい。 [review] (づん) | [投票] |
★3 | 何故この題名なのか理解が出来ない。新人監督の作品だから、会社が良いイメージを観客に少しでも与えようとしたのではないだろうか。 (タモリ) | [投票] |
★4 | 正夫と京子は、出会わない方がお互い幸せだったと思う。正夫役が美少年な分、京子役のブスさが目立つ。['03.7.25京都文化博物館] (直人) | [投票] |
★3 | 確かにこの時代は貧富の差が歴然としていた。だけど今、果たしてどの程度日本は“豊か”になったんだろう? [review] (甘崎庵) | [投票] |
★3 | デビュー作だからか、わかりやすい分メッセージが露骨でちょっと苦手。 (リーダー) | [投票] |
★3 | この映画と『日本の悲劇』を比べると、大島よりも木下の方がこの時点では過激だったことがわかる。ある意味正直な題名の付け方と言うべきか。 [review] (熱田海之) | [投票] |
★5 | タイトル通りの映画だと思ったら大間違い。 [review] (chokobo) | [投票] |
★2 | 鳩も鳴かずば・・・。クー。 (G31) | [投票] |
★5 | 松竹ネオレアリズモ。 (tomcot) | [投票] |
★3 | ずいぶんとストレートな左翼映画ですね。ヒロインがもっと美人ならいいのに。 (_) | [投票] |
★4 | 現実はなかなか厳しいということか。伝書鳩を使うというのも、今や時代を感じさせるが、そのメッセージは重いね。 (丹下左膳) | [投票] |
★4 | 鳩を現代に置き換えるとなんになるのでしょう。 (kt) | [投票] |
★4 | 金持ちの娘の、見上げた偽善。
あのハトはホントニ死んだのか??? (itv) | [投票] |