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[コメント] チョコレートドーナツ(2012/米)

予想していたより深刻な映画だった。今もそれは変わっていない。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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ゲイであることの差別と戦う映画、と一行では言い切れない、予想していたよりも深刻な映画。

今現在は、その当時とは比べ物にならないくらい「寛容」になってきたといえなくもないが、あえて「寛容」という言葉を使ったのは、そういう「マイノリティ」に対して「差別はしませんよ」「普通に接しますよ」というような、なんというか「上から」見ていると思うときがある。比較するのは変かもしれないが、『それでも夜は明ける』で登場した「自由黒人」という制度のような感じ。本質的には今でも、「性」だけでなく、「人種」「宗教」なども同じ問題を抱えているような気がするんだ。

なんだか、話が変な方向へ行ってしまったが、そういう「差別」に抗う為の映画は時分にとっても「踏み絵」に思える。

ただ、ちょっとそこに「障害」ということを都合よく挟んでしまっているようにも感じたんです。

私にとってはどっちも「身近」な問題で、結構「重たい」深刻な映画でした。

主演のアラン・カミングは、確か「カミングアウト」をした俳優さんだ。この業界は他と比べて、それこそ「寛容」だと思うが、それでもこういう映画に出演しているのは、きっと言えない気苦労もあっただろう。そういうのは映画『ミルク』なんかよりもリアルに感じる。

印象的なのは、最後に「手紙」を「判事」や「元上司」や「弁護士」に送るシーン。それが少しでも「救い」になるのか、ならないのか・・・。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)KEI[*] サイモン64[*]

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