[コメント] ブルージャスミン(2013/米)
ケイト・ブランシェット縦横無尽
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これはウディ・アレンによる『こわれゆく女』である。
この話の後、ケイト・ブランシェット演じるジャスミンはどうなるんだろう? 劇中、首吊り自殺の話が出てくる。「窒息死じゃない。首の骨が折れるんだ」とジャスミンはキッパリ言う。 私は、彼女が自ら命を断つのかもしれないと想像する。 しかしウディ・アレンは結末を提示してくれない。観客に予感させ、観客の想像力に委ねて映画は幕を閉じる。
とにかくこの映画は、ケイト・ブランシェットが圧巻。 イケイケのセレブからダメダメの精神状態に陥るまで、縦横無尽に演じ分ける。 そのすさまじい演技を観るだけでも価値がある。 そして実際、この映画は女優の演技を“魅せる”演出をしていると思う。
ジャスミンとジンジャー。この姉妹がそれぞれ男と揉める時、ほとんどカットを割らず、ワンショットで彼女らを捉える。まるでカメラが食い入るように見つめているみたいだ。
決して分かりやすい教訓があるわけではない(毎度そうだ)。後味も良くない。だけど何か心に引っかかるものがある映画。
(14.05.21 吉祥寺バウスシアターにて鑑賞)
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