もうひとつ、なぜ、声の出演のクレジットは、吉永小百合さんが１番なのは判るとして、主人公であるはずのシッダールタの吉岡秀隆が２番目ではないんだろう。（松山ケンイチなどの後の、５番目です。前作でも吉永、堺雅人、観世に次ぐ４番目。）

さて、今作の見所は脇役であるはずのアッサジ（予言少年）や、ヤタラ（心優しき仮面の大男）だったりした。主人公であるはずのシッダールタは、苦行だなんだと、かなり寄り道をしている印象。いや、何もしていないというべきか。それが「悟り」なのか？違うと思うのだが。

「共感」はできないし、「感情移入」もできないから、「動いている登場人物」（ルリ王子やアッサジ、タッタなど）の気持ちで映画を見てしまう。

「宗教」としてみるべきものではないはずだけど、「映画」としてみると、前作よりも少し満足度は低い。

そういえば、吉永さんは前作では語りとチャプラ（堺雅人）の母の声を担当していたはずだが、今回は語りとシッダールタの母の声（前作は別人が担当）をしているのはいただけない。やるならルリ王子の母親の方だと思うのだが。