女優さんは、娘役も含めて皆、きれいな人をそろえているのは、うれしい。

スパイ映画としての緊張感ある演出はさすがではあるのだが、それが人情感を漂わせる本作の雰囲気に妙に似合っているというのも、なんだか不思議な気がする。

あの町工場の親玉といい、ラストといい、少なくとも本作はスパイの非情さを描こうとしているのではないのだろう。それでもスパイとしての演出に手を抜かないのは立派だと思う。