[コメント] 恋人たち(2015/日)
何かを吐き出さずにはいられない、もがきながら生きる3人の、一人語りが胸に刺さる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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冒頭、篤の長い一人語り。博多弁で語られることでよりスルっと入ってくる。
中盤、瞳子は駆け落ちの覚悟で男の家を訪ねるが、男はクスリ切れでそれどころじゃない。誰が聞くわけでもないなか、夫とのなれそめのような話をし出す。ここでその話!?というアンマッチ感が絶妙。
四ノ宮は、ずっと好きだった男から謂れのないひどい扱いを受け、切れた電話に向かって、自分の彼への思いのたけを吐き出す。
希望に満ち溢れた3人とは言えないけれど、時に誰かに支えられ、時に何かを吐き出しながら生きている。
3人とも素晴らしかったが、特に瞳子さんに度肝を抜かれた。ただの冴えないおばちゃん然としている彼女が、いろんなものをさらけ出しながら"女"を押し出してくる様には感服させられた。
3人の知名度が高くもないこともあって、よりリアルさが強調され惹きつけられた点は大きい。しかし一方で、脇を固める役者陣のセリフやキャラ造形にところどころ作り物感を感じてしまった。
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