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[コメント] サヨナラの代わりに(2014/米)

いわゆる「お涙頂戴」の難病ものではない、本当に病気と向き合った「覚悟」は感じられた。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ベックの側の日常をもう少しスッキリさせてあげたら、もっとしっくりするのに、とは思う。歌手を目指す彼女が、なぜステージの上では、思うようなパフォーマンスができないのか?ケイトとの交流で「彼女が得たもの」というところもほしい。それなしに、エンドロールの中だけでの「熱唱」は、ちと寂しい。

一方、ケイトの側。夫が「浮気」という展開が必要だったかは判らないが、かなりの熱演だった。そして「介護」という部分では、一度でもそれを体験したことがある人にとっては、切実な問題。そこに共感できる。そういう意味では夫は実によく頑張っていたと思う。「病人としてしか扱ってくれない」とかいって、ヘルパーをクビにしてる場合ではない。

ケイトとベックの交流はすがすがしいと思う。ベックの「メイク」が途中で「劇的」に変わるけど。あと、同じ病気の黒人夫婦が素敵だ。病状の進み方が速い彼女を見て、ケイトが「自分の未来の姿」をそこに見るのは、うまい演出だ。

こういう映画だと、「女友達たち」や「母親」が軽薄になってしまうのが残念だ。

(評価:★4)

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