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[コメント] あやしい彼女(2016/日)

あやしく可愛い多部と、全く怪しいばばあの倍賞の二人三脚で走るドタバタ喜劇。でも、骨格はしっかりしてそうだ。    
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







二人三脚というのは、多部の年寄りじみた口調がしゃべる度に、その可愛い顔に倍賞の婆の顔が重なって見えて来るのだ。見事な演出だ。

フォークの名曲「悲しくてやり切れない」(’68 ザ・フォーク・クルセダーズ、詞:サトウハチロー、曲:加藤和彦)がバックに流れる、雪の洗い場のシーンが圧倒的だ。サトウハチローの悲しみとこのシングルマザーの悲しみは少し違うのだが、この曲の成り立ちは実は曲が先に出来て後に詞を付けたという有名な話があるので、これでいいのだろう。加藤和彦の曲が情感を盛り上げる。

‘万病のツボ’もしっかり泣かせる。

骨格がしっかりしてそうだ、と思ったのは、このおとぎ話が、本人が言うように「ローマのお姫さまも休日だったんだ。今回の事は私の人生の休日さ。」という視点で、最初から描かれてることだ。

休日だったんだ、では平日の毎日は? 「(とっても大変だったけど)誰よりもお前が幸せにしてくれた」。

本作がシングルマザーの応援歌になれば、と思う。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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