[コメント] おゆきさん(1966/日)
原作は知らないが、倉本聰にしてこの支離滅裂さはないだろう、と戸惑わされてしまった。笠智衆の演技はときどきはっとさせられるところがあり中盤は胸に迫るドラマだったが、そこまでが急ぎ過ぎであり映画には不向き。テレビドラマ向けの題材だったのだ。
あとで知ったが、紀比呂子主演でドラマ化されている原作だった。そしてそれのほうがよかったのだろう。話の端折りかたがかなりいびつで、脚本家の才能を疑ってしまう出来だったのだ。長い原作をつまみ食いしたということなら、まあ仕方ないか。大学教授とヒロインの心の接近はこの映画では唐突に過ぎるし、ファザコン願望の投げやりな結晶化ともとれたのだが、それも長い前振りの後なら違和感はないのだろう。
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