[コメント] 団地(2016/日)
筒井康隆『ヒノマル酒場』と双璧を成す大阪怪異譚。その類似点は何をおいても、世界を揺るがす大事件を自分のサイクルに組み込み、霞ませる庶民の言行の濃密さだ。ここに描かれる人間たちの非力さ、そしてそれを上回るふてぶてしさとマインドの強さは現実より連なるものであり、団地は何事が起ころうと揺るがぬ場とはいえ、その場を創りあげるのはやはり無遠慮でエネルギッシュな庶民なのだ。藤山直美の存在感は出色。
(水那岐)
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