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[コメント] サイの季節(2012/イラク=トルコ)
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★4イスラム革命を舞台にした社会派ドラマ、という宣伝がもっぱらだが、私には、ぶっ飛んだファンタジーとしてメチャクチャ面白かった。斜め構図や横構図の多用、「銀残し」でしょうか独特のフィルムの触感。非常にイメージ豊かな幻想シーンの連続。モニカ・ベルッチはこゝでもファイト溢れるサービスシーンを見せてくれる。(感動!) [review] (ゑぎ)[投票(1)]
★4照明が雄弁なフィルムであり、ひたすらに闇が映画世界を支配する。街路や邸宅内においてさえ人々の顔に深い陰影を刻み込む薄闇は、牢獄においては絶望的な説得力をもたらす漆黒へと変わる。それは主人公の衝動をより耽溺的、刹那的に加速させずにはおかず、ラストの行動へと駆り立てる。 [review] (水那岐)[投票(1)]
★4ブルジョワのイケメン詩人と金のない汚らしいオッサンを対比させておいて後者をヒール扱いするのでは共感の行き場がない。現代編ではこの立場が逆転してるから共感の誘導が余計に錯綜してくる。 [review] (disjunctive)[投票]
★3気高き美女を独占する若き自由人である詩人が抱く至福も、その人妻に寄せる運転手の直情な愛も、等しく祖国に対する思いの深さの隠喩。とすると引用される「国境に生きる者だけが新たな祖国を作る」という一節に、過去を清算し次を見据えるゴバディの決意を感じる。 (ぽんしゅう)[投票]
★3真摯な想いは確かなのだろうが内省的に気取った技法を弄するよりも、もっと成振り構わぬ愛する者への本気を見せろと思えるのだ。亀は『マグノリア』の、終盤の顛末はミンリャンチャヌク映画の2番煎じ。サイの暗喩は判らずCG臭いのも興を削ぐ。 (けにろん)[投票]