本作は、困難を乗り越えて夢を掴むヒーローのいない物語で、そこを感動のないつまらない話と見るか、夢を叶えられなかった我々大勢をそのまま映した共感たっぷりの話と見るかで、評価は違ってくるだろう。

しかし、映画には夢が必要だと思う。夢がコワれた話なんて現実の我々の周りにいくらでも転がっている。映画に行ったら昨夜話していた友達の話と変わらなかった、なんて面白くとも何ともないじゃないか。映画には夢を。