[コメント] 生きうつしのプリマ(2015/独)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
てっきりオペラ歌手のカトリーナ バルバラ・ズコヴァ と、ゾフィの母親が生き別れになった双子か何かだと思っていた。だからゾフィがカトリーナにはっきりと「私の母はあなたの母だ」と告げるシーンまでは、この二人が異父姉妹だとは思いもしなかったし、この二人の年齢差は親子くらいという設定だとばかり思っていた。外人さんのいい女の女優さんは見た目で年齢がわかりづらいのねと改めて感じた。
そういう話だと思ってみると、なんだか『さざなみ』に似たところのある映画というか、この映画も「男はバカだ」っていう映画なのかなと感じなくもない。(ちなみに『さざなみ』を見た知り合いの女性は、あの映画について「要は男はバカだってという映画」とのたまっていました)
実際、後半の父親と伯父の兄弟喧嘩のシーンを見ると、いい年こいたじいさんたちが何やってんだ、バカみたいだと思わざるを得ない。
その父に対して「子どもみたいだ」という主役のカーチャ・リーマンは本当に魅力的だった。特に兄弟喧嘩のシーンでは良かった。あわてる風でもなく落ち着いて眺めていて、花瓶だけはさっと自分で手にとって大事にならないように気配りはちゃんとしている。
また振付師を訪ねたシーンもよかった。半分ボケているんじゃないかというじいさん相手に素直にバレエをしたりしていて、スタイルもいいし、とてもチャーミングに見えた。
NYでカトリーナのエージェントとのベッドでのシーンも、さらりとしているし可愛らしい雰囲気もあって、キュートだけど大人の女の余裕も感じさせて、素晴らしい出来映えですっかりファンになってしまった。
ただ原題「Die Abhandene Welt」は、「失われた世界」あるいは「世界から忘れられた」?みたいな意味らしく。こちらも何かよくわからんが、邦題は今一つの感じがするのがちょっと残念。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。