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[コメント] 殺しの烙印(1967/日)

前半一時間のスタイリッシュな事と言ったらもう!「おフランスのフィルムノワールがそのまま日本に生体移植されたみたいな感じ」でとてもクール♪(と言いつつ、ここで指をパチン☆と鳴らしたい)なのに何故か、「炊き立てご飯withタクアン」の匂いも立ってくるような不思議な作品で、
ボイス母

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







しかも後半になると何故か、「コントですか?」な展開になるのもご愛嬌。

昔、それこそ1967年当時。日本にはまだ「貸し本文化」ってのが残っててね、ワシもその時期をよーく覚えているんですが。 あの世界なんですよ、この映画ってマサに!

貸し本の、「単行本書き下ろし漫画」ってジャンルがかつて日本には有りまして、ここではハードボイルドな殺し屋の世界とか、ギャンブラーの世界。暗黒街の世界が無国籍にスタイリッシュに語られていたんですよ。

特にあの、小鳥や雨の線描の絵が被ってくる画面とか、「あぁ、そうそう!!」と懐かしい気分を味わいました。 いわゆる二流のカルチャーなんですけどね>貸し本漫画の世界。 真剣に時代的な検証をされる事も無く、分析もされず、放って置かれている世界ですが、多分、その後のアクション映画とか、漫画界に与えた影響は大きい筈なんですよ。 その点がこの映画は如実に現してます。

それとアクションシーンとセックスシーンがスゴイですね。 足にロープかけてブラーンとか、火だるま全力疾走とか。 らせん階段でハッハッ、ハッスル!!も。まるで相手がBBの様にも見えてきます。 するってえと宍戸錠もジャン・ポール・ベルモンドに見えたりして。

なんだかお得な感じがする一本。

(評価:★4)

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