[コメント] レッド・スパロー(2018/米)
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3月30日上映開始のラインナップが魅力的すぎてどれを見るか悩みましたが、ジェニファー・ローレンスに惹かれて本作をチョイス。時間ないですが、ゲイリー・オールドマンの方も必ず見ます。
15指定がかかっているだけあってジェニファー・ローレンスのエロさが話題になっていましたが、確かにエロい。がっつり脱いでますからね。女優魂を感じます。 ただエロさを前面に押し出した作品かと言われるとそうではなく、役柄として演じるのはロシアの女スパイ役で「スパロー(雀)」と呼ばれる元バレリーナの女性。最初こそ妖艶で魅惑的な女性に見えますが、と言うかもちろん終始妖艶で魅惑的なんですが、それ以上に怖さが勝ってくると言いますか。ロシアのスパイ養成施設に預けられるまではただ色っぽかったのに、施設での過程を通してその色気に危なさが加わってくるんですよね。それはこのスパローの戦術が相手の心を掴むというものであるが故に「目の前の美女に騙されてはいけない」という理性が働くからであるかもしれません。「この女性に魅了されてはやばい」って感じですかね。
ただその女性・ドミニカ自身も男を惑わすという感じは出さないわけで、むしろその感情を逆手にとったように挑発したりと、エロさというよりは危なさが際立ってくるわけです。 これはジェニファー・ローレンスの演技の幅ですね。本作では徹底して鉄仮面で何を考えているかわからない女性を演じているため、これ以上ないってくらいドミニカという役がハマっています。
だからこそ読めない展開になってきて、「一体どっちに転がるんだ」と悩まされます。しかし、ドミニカ自身が本当の顔をちらりと見せるシーンはやはり他の表情とは異なって際立つので、ラストの展開自体はなるほどな、って感じでした。
良くも悪くもジェニファー・ローレンスの映画ですね。最近で言えば『アトミック・ブロンド』と似てますが、あれと比べると現実味のある分、地味さもあります。 ただ、ラストでよかったのはやはりあの人物のあの表情と拍手ですね。あの人物の覚悟を踏まえてさらに上をいくドミニカのクールさが引き立てられていてカッコ良かったです。
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