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[コメント] ランペイジ 巨獣大乱闘(2018/米)

マッチョすぎる金田正太郎の活躍。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 それこそ50年代からいくつも作られてきた巨大動物もののSFに連なる伝統的な作品となる。

 ただ、伝統的な作品と大きく異なる点が一つ。

 それは主人公がマッチョすぎるという点である。今やアクション映画で出ずっぱりのドウェイン・ジョンソン。この人は元プロレスラーのザ・ロックで、筋肉で押し切るような作品が多い。

 ただ、これも面白い話だが、ジョンソンを主人公にする作品の多くは、何故かインテリ役が多い。インテリでも野外に出て、危機を前にいろいろ考える。そして最後は筋肉にものを言わせて押し切るというパターンである。つまりどういう作り方をしても最後は筋肉である。

 で、本作も基本的にはその通り。巨大化動物という一種の怪獣ものであるにもかかわらず、動物よりもジョンソンの方が目立っていた。とても不思議な作品である。

 ただ、観ている内になんか既視感に捕らわれていく。このパターンはどこかで観てるはずだという思いがどんどん強くなっていく。

 それで分析してみると、この作品、基本的に主人公のデイヴィスがアルビノゴリラのジョージをコントロール下に収めることこそがすべてと気づく。

ジョージを従わせる事さえ出来れば、あとは圧倒的な力でジョージがすべてを解決してくれる。

 だからコントロールを取り戻すために主人公は困難な道のりを踏破したり、時に悪人に脅されたり、危険の連発に遭ったりする。知力体力、時に運まで味方に付けて事件を解決するのだ。

 実はこのパターンはまんまの作品があった。

 そう、「鉄人28号」である。劇中何度も鉄人のコントローラーは奪われ、鉄人は敵の手に落ちる事があるが、そのコントローラーを一人の活躍で取り戻し、最後は鉄人を大暴れさせて敵を撃破して溜飲を下げる。

 完全にこのパターンに則って作られたのが本作だと言って良い。

 だから本作はまさしくハリウッド版の「鉄人28号」と言っても良い。ただ、金田正太郎の役をドウェイン・ジョンソンが担っているとなると、脳の方が追いついていかなくなる…気づかなければ良かった。

(評価:★3)

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