[コメント] 12か月の未来図(2017/仏)
フランス映画でこの手の作品を2,3年前にも見たなあ。問題児ばかりが通う学校という設定は全く同じ。あちらの学校はパリではあった。内容もよく似ていて、こんな短期間によくこういう作品が製作されるなあと不思議に思う我であった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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でも同じ感動作であるのは一緒。これからの子供たちを温かいまなざしで描く映画はまたとない、僕ら、よく生きた老人群にはまた励みともなる。
カメラが隅々まで行き届いていて、子供達の心理をつないでいる。セリフはそれなりに多いが、基本は人々の表情に負っている。優れた演技力がこの映画の基本にあることは間違いない。一方、わかりやすいから退屈することはない。映画の基本形である。
なんとも大変なやんちゃクラスであるけれども、それでも徐々に教育の本筋に目覚めてゆく中年教師の成長で、自然と子供たちが学んでいる様子を垣間見るのだ。教育って、こういうことだったんだって、すべて他人事だと思っていた嫌な大人である我も、彼らの真剣な世界に入り込んでいることにふと気づかされる。
でもそれはすこぶる快適な時間でもある。この中年教師にとってはたった1年だけど、おまけともいえる恋案で獲得し、長い一生の中でもかなり充実した至福のひとときではなかったか。それは自ら前進することから始まるのだろう。一条のさわやかな風が吹き抜けるいい映画だ。
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