[コメント] 蜜蜂と遠雷(2019/日)
他のコンテスタントと接しながら再びピアノの楽しさを思い出し、7年前の母の死をきっかけに陥ったスランプを克服していく亜夜の過程を丁寧に描く本作。松岡茉優の笑顔がそれをうまく表現していたと思う。原作で、この次第に力強く変わっていく「音」の表現がどのように描写されているのか気になった。最終審査の順位発表は蛇足とさえ思った。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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唯一、演奏時の挙動が「奏者」の手の動きと「演者」の上半身の揺れが合っておらず違和感を感じた。特に姿勢。
それ以外の点においては贅沢な音と映像が溢れていると思った。
風間塵を推薦したり、課題曲にカデンツァも設けるなど、いろいろな策を弄してこのコンクールを盛り上げようとした矢先に逝去したホフマン。
型に嵌ったコンクールピアニストよりも、もっと様々なピアニストを認めるべきだというホフマンの意図は、(残念ながら最もコンクールピアニストとして英才教育を受けている) マサルが優勝することによって実らなかったように思えた。
個人的には亜夜の笑顔で幕とし、最終審査の順位発表は蛇足だった、かと。
不満は述べつつもいい映画だと思う。
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