[コメント] ジャズ・シンガー(1980/米)
声が重要な鍵になる映画において本物の歌手を主演に持ってきたんだから、そりゃあ説得力も生まれるってもんだが、それだけでなくフライシャーの引き寄り的確なカット割りが魔法のような時間を演奏シーンに定着させている。クライマックスの"America"の興奮はどうだろう!
"You Baby"でダメだしされた歌手がぼかした後景で佇みながら聞き入ってる姿を捉えた構図やトラックの運転手が抱き合うショット、ラブシーンのディゾルブ繋ぎなど、何が何だか分からぬが「良い」としか言いようのない幸福感。
フライシャーはこの後も「悪魔の棲む家PART3」や遺作など無視できない映画を撮っているが、それでも敢えてこれを最後の傑作と評したい。それほどの充実ぶりだ。
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