[コメント] 裸の町(1948/米)
いつもの平和な暮らしのそのすぐ隣で今日も事件が起きている。
都市を生き物と見なせば、その生き様を描く為に、市井の人々の情景を事件の背景に織り込んで見せるという描写が用いられた。それがドキュメンタリタッチといわれているようだが、映像にインパクトを与えたいがために、手ブレの画面や粒子を粗い調子にするという類でなく、ひとつひとつとても丁寧に「演出された絵作り」が行われている印象だ。作者たちは「テーマ」を伝えるという目的のために、こういった方法をとったのであり、ハッタリをかますための手段にふりまわされているものたちとは志の違いがわかる。作者たちの市民を見つめるまなざしのあたたかさが素敵だ。
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