[コメント] TENET テネット(2020/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
1500本目は「これ」にしようと、少し前から計算してました。節目にはもってこいの「問題作」です。
まず、1度目を鑑賞。「!」と「?」が入り乱れる、なかなか手ごわい映画でした。SF好きとしては、ノーランが私に挑戦してきた!と思い、色々と真っ向から受け止めようとしましたが、1回目は完敗でした。そこで、皆様のコメントを読んで、「あぁ、なるほど」と思う部分(最後のニールの運命など)もありましたが、それでも自分の中で補完できませんでした。
そもそも「TENET」って何?が最初の疑問で、何かの呪文か重要なキーワードかと思いましたが、劇中では特には明かされませんでした。そしたら、どこかのサイトで、ラテン語の回文SATOR AREPO TENET OPERA ROTASという処から来ていると知りました。直訳すると「農夫のアレポ氏は馬鋤きを曳いて仕事をする」となるそうですが、日本語の回文「たけやぶやけた」みたいに、特に深い意味はないそうです。
この5文字の5単語は、「5×5」のマス目で書くと、縦読みしても横読みしても同じになるという、不思議な組み合わせ。そして「SATOR」(セイター)はブラナー演じる悪役の名前。「AREPO」(アレポ)は贋作画家、「OPERA」(オペラ)はオペラハウス、「ROTAS」(ロータス)は、フリーポートを作った会社。肝心の「TENET」は、回文のかなめとなる言葉で、「上から読んでも、下から読んでも」という、この映画の在り方を体現している言葉だと、知ることができました。う〜ん、難しい。
そのうえで見た2回目。一度目ではよく判らなかった部分のピースがポンポンとはまって、だいぶ解明度が上がりました。それでもまだ半分ちょっと。やっぱり「どうなってるの?」と思ったのが、カーチェイスの場面と、最後の作戦の部分。この二つがやっぱりいまだによく判らんです。「TENET解明」とかのサイトをちょっと見てカンニングしても、難しい。もう真っ向からとか言ったものの、「攻略本に頼ったRPG」みたいな状態になってしまった。それでも絶対に2度目のほうが面白いといえます。
すべての疑問を挙げてもキリがないので、重要なところだけ。人物たちの「順行・逆行」は「回転扉」で切り替わるのかな?。劇中に登場したのは、(1)オスロ空港のフリーポート。(2)キャットが撃たれた港のフリーポート。(3)スタルクス12の地下基地の中。あと、あの大勢の兵士が逆行するための回転扉を組織がもっているのか、あのコンテナ自体が回転扉なのか?そこで疑問。逆行の青チームは、マスクの必要がないの?。そして序盤で、主人公が逆行銃弾を「キャッチする」のは、なぜ可能か?「考えないで、感じて」とか言っていたけど、考えても判りません。それにキャットが撃たれた後、オスロ空港に戻らなくても、すぐそこに回転扉があるじゃない。そして、最後、キャットがセイターを撃ったら爆発するんじゃないの?
と完全にまだ腑に落ちてません。2度目が面白い!とはいったものの、本当なら1度目で判るようにしてほしいのは事実。それでも、そういう議論を楽しむ事ができるというのも、映画の面白さの一つかな?と思います。
三度目はあるかなあ、ちょっと迷いますが、もしあるなら、今度はニールに注目しながら見てみたいです。オペラ劇場の逆行銃弾はニールらしいし。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。