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[コメント] マティアス&マキシム(2019/カナダ=仏)

マットは一人心乱されてゆく。一方マックスは、ラスボス(母)に向き合う。説明的な言葉やセリフは省かれて、あくまで演技の中での二人を自らの気持ちを表現してゆく。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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言葉だけで語られた「高校時代のキス」。ただ、それについての説明は一切ない。今回のキスで、マットはその時から押さえていた感情に気づいてしまったのでしょうか。

一方のマックスのマットへ対する気持ちは、特別には出てこない。彼は母親との関係、兄弟との関係、そしてオーストラリア行きの事で、正直手いっぱい。この役をドランが演じているからこそ、マットという人物のセクシャリティは気になる。バーで働く女の子と付き合ってるわけじゃないが、いい仲っぽいし。

一つ気になったのは、バス(電車だった?)のなかでの流血事件。その前に、マックスを見つめる青年がいた。マックスが気付いてそっちを見ると、じ〜っと見つめてる。そこからの流血だったから、二人の間に何か「いざこざ」があったのかと思うが、それは描かれなかった。どちらかが誘ったか、「何ガン飛ばしてんだよ?」と、つっかかったのか?

このマックスを演じるにあたって、ドラン自身の「刺青」が、すこし日本人の私にとっては「邪魔」に感じた。

しかし、母軍団の「猛烈」なこと。マックスの母はもちろん、友人たちの母も激しい!。唯一マットのお母さんだけは、まともに見えたけど。よっぽど、ドランは「母親」に対する思いが強いみたいですね。

ラストシーンは着地次第では、ビミョーになりかねない展開だったが、最後はギリギリ大丈夫な結末だったので、ホッとしました。

(評価:★4)

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