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[コメント] 必殺4 恨みはらします(1987/日)

圧倒的な反則技の嵐にゲラゲラ笑いながらも、主役以上にカッコ良い千葉真一と真田広之に惚れる。 2004年1月16日DVD鑑賞
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







当然ながらテレビシリーズの方は観た事無いので、誰に思い入れがあるとかそう言うのは全く無い。だからレギュラー陣が活躍しなくても面白ければそれでいい。

強風吹き荒れる長屋での決闘シーン、突然豹変する真田広之の言動、殆ど仕事してない仕事人たち、無駄にダサカッコイイ音楽と、全体を包み込むチープさとパワフルさ。何かリアリズムを徹底的に無視しながらも、しかし無視をしていない。「面白く作ればいいんだろ?」と言う(良い意味で)投げやりな姿勢が覗えて観ていて楽しい。

だからレギュラー陣が活躍しなくても俺にとっては問題は無い。

時代劇に銃を登場させて悪玉の頭を一番良い所で射殺しても、主人公よりも千葉真一の方が圧倒的に目立っていてカッコ良かろうと、真田広之がバカみたいな格好をして無意味に人を殺しまくろうと、俺には関係ない。

まさに作り手の「おらおら、どうしたどうした!」というヘンテコな熱意が、リアルでシュール、パラレルワールドな奇天烈な下らなさを持ちながらも、しっかり時代劇を作っていると言う、このアンバランスなバランスが心地良い!!(半ば暴走

そして何よりも、ラストのラストで完璧に物語を破綻させ、観客を唖然とさせながらも消化不良を起こさせず(テレビ版が好きな人はどう思ったか知らんけど)、何事も無かったかの様に普通のエンディングで終わらせているお茶目(謎)な幕切れがまた何とも言えない。

とにかくこのラストでの、真田広之の一瞬の変貌には「や、やられたぁ!」と思ったと同時に、無意味に、しかし華麗に殺しまくる彼の姿に無意味なカタルシスを感じた。

脚本がどうのこうのではなく、製作側の奇天烈な熱意とパワーがひしひしと伝わってくる快(怪)作。笑ってごまかしてしまえ!!

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ユキポン[*] けにろん[*]

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