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[コメント] 続スーパージャイアンツ 悪魔の化身(1959/日)

Super Giants第8作・一話完結。屋根に乗ったボールを空飛んで取ってきて子供に取り入る宇津井健はやすやすと保育園への潜入に成功する。この男も狐婆さん同様に怪しいと思うのだが、どうしてみんな簡単に受け入れるのだろう。ヒーローもの永遠の謎。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







続スーパージャイアンツ 悪魔の化身』。中点は一瞬でなくなり、「続」は簡単なほうの漢字になる。何が続なのかいつまでも不明。OPに富士映画製作とある。

深刻なテーマに続いて、パジャマ姿の少年がブランコの脇で狐みたいなアクマ(宮田文子?)に殺される衝撃のOP。大江満彦の先生の登場(斜めの歩道を来る)もインパクトがある。ギャング一味も同じようなフェイスカバーしているのが粋な美術。

戦争で娘を心臓だけにされて自らも顔を損傷し、「戦争をなくすためには、地球上から人間を抹殺しなければならない」という理屈に至ったマッド・サイエンティスト。被害者は何をしてもいいという思想が正に貫徹されようとしている。

私的ベストショットは先生が雇った殺し屋畑爽が興奮して先生の部屋のなかで拳銃ぶっ放す件。警察に泳がされて彼のアジトへ来た部下が札束貰って「へえい」と応えて去る件もすこぶる奇妙だった。

大江の狂った先生を立派な人物と信じている明日香実の善良な医師という中間人物が物語を引っ張るという構成は、このシリーズ通じて見られる手法。「先生の研究は、何か人道的でない予感がするんです」。いい科白だ。瀬戸麗子再登場。

(評価:★3)

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