[コメント] 次郎長三国志・殴込み甲州路(1953/日)
これまでの攻める姿勢から守る姿勢に。『ゴッドファーザー PART2』を先行してやってるみたいだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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清水での騒動は前作『勢揃い清水港』にて一段落。これによって親分として羽振りを利かせるようになったが、そうなるとそうなったで、今度は縄張りに対する責任が出てくるようになる。
この姿勢はとても面白い。任侠ものは成り上がるところまでで終わることが多いけど、長いシリーズでじっくりやってるため、なり上がった“その後”についてもちゃんと描こうとする姿勢は良い。
それに次郎長の造形はこれまで以上に良い。親分となって人の上に立つようになって、それに見合う貫禄が出てきた。
次郎長は喧嘩が強いわけではない。それでも覚悟をもって立ち向かわねばならない時がある。と言った感じで正義感と義務感のない交ぜとなった立場がちゃんと描けているのが良いところだろう。
ある意味中間管理職にもつながるような描かれ方でもあるので、この作品が広く読まれている理由がなんか分かるような気になる。
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