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[コメント] ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021/米)

岩にせかるる滝川の。「エディに見せたかった・・・。」しんみりするシーンも捨て難い。われても末に逢わんとぞ。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 前作で、こいつら(シンビオートたち)性別が無さそうだけど、生殖活動というか子作りの営みはどうしてんのかなと、ちょっと疑問を感じた。本作の答えは、自身の一部が別の生物に取り込まれると、その生物を宿主として増殖(?)し、そこで別の個体に成長(?)するというもの。クレタス(ウディ・ハレルソン)に寄生するシンビオート(=種の名称)、カーネイジ(=固有名詞)は、ヴェノムの一部から増殖した(と思われる)訳だが、ヴェノムのことを父親と呼んでいた。どうもシンビオートたちにいわゆる性行為みたいなことはないらしい(!)。

 それにしても、カーネイジも結構ヴェノムを苦しめたのだ(というかそこが本作のメーンイベントだ)。いくらヴェノムがもともと自分に自信のない、負け犬根性の持ち主だと言え、もう少しカーネイジの成長ぶりに光が当てられても良かったのではないか。エディとヴェノムのコンビにのみ、「俺たちは・・・」と言えるほどの一心同体性があって、クレタスとカーネイジにそれがないというのは、ちょっと理屈に合わない気がする。映画の魅力をやや減損していると思う。人情としてそう思う。

 もちろん本作も、超級のカーアクションやCGフルフルの肉弾アクションに、飽きずに眺めていられる娯楽性がある。

 本作(前作も)はそもそも「スパイダーマンシリーズ」からのスピンオフだという。次回作は言ってみれば元の鞘に収まるというか、実家への出戻り作品になるという訳か。もうちょっと独りで頑張ってみてもよかったんじゃないかなあ。

80/100(21/12/5見)

(評価:★4)

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