[コメント] 河内のオッサンの唄(1976/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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川谷拓三はなんでバインダーをしているのだろう。対室田日出男トタン屋根の倉庫で軍艦マーチ流れる闘鶏して喧嘩、チンチロリンして身ぐるみ剥がれて裸。夏純子にやめろと云われて、それでお前は海苔巻き売って稼げるやんけと抗弁。パッソル乗っている夏純子は強姦されかけて川谷に救われるが、怒り出すのは強姦されたかったのだろうかという疑念が湧く。夏はバカヅキの川谷とチンチロリン。売り上げの差額は体賭けて川谷が勝って、川谷は格好つけて勝ち分おいて去るが夏は角隠しして町の衆と夜襲して結婚式。「博打の方はしっかりとらんと一人前の博奕打ちになれへんで」と田圃で同衾して結婚。夏は川谷の博打の方になって室田に連れていかれる。救出に行った岩城を川谷はぶん殴り「博打の方しっかりつけるんは河内の仁義なんじゃ」。オトコに都合の良いオンナの強かさという類型が徹底されている。
長屋衆はミヤコ蝶々に怪我させた山村組と喧嘩。祝宴で娘のファッションモデル奈美悦子が東京から帰還。蝶々は酒止めろと云われて、死んだお父ちゃんと三日で二十升呑んだと自慢し、娘はお父ちゃんそのせいで溝に頭突っ込んで死んだと責めて再び旅。蝶々は深夜に路上で酒呑んでいて岩城に家に帰ろうと云われてクルマやないと帰らへんとゴネて、三輪車に乗って岩城に押されて帰路というショットが印象に残る。長屋の路上セットの採光がテレビのコメディ番組並に安い。こういうのはコメディだからいいという判断なんだろうか。ヤクザに轢かれて死んで、野原で櫓組んだ野焼きで酒かけて荼毘に付されている。 木 浮気から帰った花柳幻舟は亭主の榎木兵衛に反撃して自分の子供指さして「博打で疲れたおチンチンでやるからこないな出来の悪い餓鬼が出来たんじゃ」という科白が妙に印象的。トラック岩城滉一が舎弟に。川谷は酒注いで男ちゅうもんは酒の一升も呑んじゃって競馬もやっちゃってそのために一生懸命働くんじゃと歌の科白を語り「頑張って大和川の砂利掬え」。清水美恵と難波のディスコ行ってヤクザに見つかり連れ去られ、川谷が単身東京のヤクザに救出、麻薬付けの奈美悦子(岩城の彼女)と再会して決闘に挑むという終盤はイマイチだが、河内音頭流れるなか川谷が夜明けの新宿をモンモンのシャツ着て歩むショットは印象的。間違えて再見。
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