[コメント] 聖少女拷問(1980/日)
囚われの象徴として四季の移ろいを丁寧に描く撮影が美しい。物語は情緒を重んじSEX描写も過剰にならず、閉じられた時代の、閉じられた廓世界の、少女女郎の心象世界にフォーカスされる。わたしは幸せは諦めたけど恨みはあきらめてはいない、という叫びの切ないこと。
手元にある内田栄一のインタビュー/編集による若松孝二の聞き語り本「俺は手を汚す」(ダゲレオ出版)にもこんな一説があったので転載します。「これは千葉館山の旅館を借りて、そこだけで撮った。(中略)ちゃんと雪を降らせ、枯葉を飛ばした。五日間で撮ったのね、実に見事に撮ってます。俺は好きな映画だね。ピンク映画でよくこれだけやれたという感じがする」
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