[コメント] FOUND ファウンド(2012/カナダ)
年の離れた兄は殺人鬼かもしれない……と気づいたいじめられっ子の弟視点で語られる、家族の崩壊の物語。エモくて無慈悲で、ザ・インディー・ゴア・ホラー映画という感じ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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兄が猟奇殺人に駆り立てられる理由が、性的なものなのかと思ったらどストレートに人種差別に基づくもので「え、そっちなの!?」と驚かされる瞬間が中盤であるんだけど、視点人物である弟にはやっぱり性的な理由に見えていて……という語り口のどっちつかずさ、意図が不鮮明になる部分がマイナスといえばマイナス。たぷん監督が途中でわかんなくなってる気がする。でもわかんないよねという話だからいいっちゃいいのか。そこらへんの、語り口の頼りなさがなければチラシの惹句どおり『イット・フォローズ』級の傑作になれたと思う。
でもあれかー、語り手/視点人物が小学生の弟だからそういう不安定な感じを狙ってたのかなあ。でもそこはあんまり成功してない気もする。もっと「信頼できない語り手」として描いても良かったのかもしれない。
2017/01/28(土)ヒューマントラストシネマ渋谷・特集上映「未体験ゾーンの映画たち」にて鑑賞
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