[コメント] ミッシング(2024/日)
石原さとみは気合十分で、少なくともアイドル女優からの脱皮という意味ではもちろん及第点。激昂ぶりは過剰だが、あれくらいやったほうが映画にエネルギーが生まれる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
現代社会の負の部分を余すところなく反映しているが、全体の作劇としては想像を超えるものは無かったというのが正直な印象。
とりわけローカルテレビ局の描き方はステロタイプで面白みを感じない。職業映画としての深掘りが足りないと思う。中村倫也の葛藤の描き方も表層的。それに、いくらなんでも居酒屋であんな大声でスクープネタ喋らないだろ。
「虎舞竜?」とか、失禁とか、商店街やスーパーのレジでイラついている人々を背景に入れるだとか、意図が透けて見えるあざとい演出は好みではない。
好いなと思ったのは、青木崇高との夫婦の感情のせめぎ合いや、森優作との姉弟の愛憎において、何度も関係が壊れそうになるタイミングが訪れながらも、深いところでの繋がり合いによってギリギリ耐え抜く様。三者とも、エゴではなく事態に向き合う真摯さを失わない姿が感動を呼ぶ。ハッピーエンドではなくとも、救いをもたらす余韻を感じる。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (5 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。