[コメント] 関心領域(2023/米=英=ポーランド)
エリートではないが職務を忠実にこなし、家族もないがしろにせず父親としても過不足はない。平凡な家の出であろう妻は、そんな夫がもたらしたプチブル生活に心底満足している。これは凡庸な小市民の偽らざる姿だし、私だって周りのことなど意に介さなくなると思う。
ナチスとか、収容所の所長とかではなく、私(たち)を主語にした、今の世情(テロル、紛争、環境破壊etc)に対する“無関心”への警鐘なのでしょうが、映画の語り口が(寡黙なふりをしつつも意外と饒舌で)奇をてらって見えて、リアルな警告としての素直さ、誠実さ、迫力といった切迫感に欠けてしまったように思います。
まあ、ひとまずジョナサン・グレイザーが言いたかったことは了解しました。
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