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[コメント] ルックバック(2024/日)

「中学生が漫画を一本仕上げるだけでもすごいんだよ」「描いても描いても完成しない」作品を生み出すこと、表現すること、創作のために費やされるエネルギーの壮絶なまでの大きさ。
緑雨

そしてだからこそ作品が支持され、楽しんでもらえたときのピュアな喜び。

藤野はストーリーとキャラクタを創造し、京本は丹念に背景を描き込む。2人の人生が思いがけず交わり、互いによき影響を与え合い、そしてそれぞれの道へと離れていく。が、その繋がりは永遠であることが確かめられる。

京本の部屋のドアを境界にした、2人の世界の交錯。4コマ漫画の紙片がドアの隙間に滑り込むことで起きる奇跡。この語り口が凄い。

後半の展開は実在の事件をモチーフにしているのは明らか。表現する者たちが、その道を閉ざされることの無念さ。だが、その無念さは残った者の想いによって必ず受け継がれ昇華されるのだ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ぽんしゅう[*] おーい粗茶[*] けにろん[*]

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