[コメント] 秘花(1971/日)
人の心という洞窟の闇を、松明一本で突き進む若松探検隊長にしては、ちょっと意気地のない感じ?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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死を見つめて自分に素直になる女。死を前にしても自分を偽り続ける女。この間で揺らぐ男は、ただ流されて生きてきただけで、自分の中に何もないことを知っている。
「生きるって寒い」とつぶやいた女は、その後の展開で「でも、もう寒くない」と言うことになる。自分の記憶をもてあそび、心中で生き残ったという悲劇のヒロインを演じるこの女、それも生きることの絶対的な寒さから身を守る彼女なりの衣裳だったはず。はたから見てると、この衣裳を脱いだとしても、また寒さに直面するだけだとしか思えない(もちろんそこから出発するしかないのだが)。映画的なカタルシスにも欠けるし、弱冠意図不明な演出だった。またこの女優さんが、うちの会社の同期の女性になんとなく似ていて、ちとキツかった。
70/100(08/03/16見)
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