[コメント] ショーシャンクの空に(1994/米)
モーガン・フリーマンに語り部の役回りを与えることにより、主人公ティム・ロビンスが客体化・偶像化される。そのことにより、所長や刑務官の非道な行状や受刑者たちの過酷な境遇が中和され、作品全体が寓話的な雰囲気を帯びる効果を生んでいる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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フリーマンが仮釈放審査を受けるシーンを、10年周期で同じ形式で数度リフレインさせることにより、流れた時間の長さを表現するあたりは巧い。
娑婆に出たフリーマンが、先に釈放され命を絶ってしまった老人ジェームズ・ホイットモアと同じ部屋に暮らすことになるあたりもリフレイン効果が巧く使われている。
また、刑務所のロケーションを活かした画面がとてもよい。屋上でのビール休憩はとても印象的だし、刑務所の中庭の空間性を意識した引き気味なショットに秀逸なものがある。
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