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[コメント] 月とキャベツ(1996/日)

構図が良い。木々の隙間から見えるキャベツ畑。月明かりに舞う少女、草原に浮かぶオンボロ車など、絵画や写真にしても遜色の無い映像美の連続。強烈な印象を残す映画ではないが、やんわりと感性に訴えかける感じが心地良かった。
Pino☆

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 絵の構図は抜群だったが、話の構成にも美しさを感じた部分がある。

 誰でも気がつくことだが、花火(山崎まさよし)の象徴は”キャベツ”、ヒバナ(真田麻垂美)の象徴は”月”である。

 話の序盤は、昼間の主役が”月”で、夜の主役が”キャベツ”になっており、何となく不安感が漂う。それが、話の終盤になるにつれ、逆転し始め、昼間の主役は”キャベツ”に、夜の主役は”月”になり、各々の居場所に戻っていく。2人が完全に本来の居場所を取り戻すと、不安感は一掃されるが、儚い夢に終わりが訪れる。この構成はお見事!!

 ストーリー自体には、ありふれた感が漂い、正直ややぬるさを感じたが、絵の構図&ストーリー構成の美しさが気に入ったので、☆4。

(評価:★4)

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