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[コメント] 陽のあたる教室(1995/米)

とはいっても、こういうことを天職というのではない?
kazby

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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ほんとは音楽家になりたいのに、しかたなく先生になったという設定のホランド先生(リチャード・ドレイファス)だが、誰が見てもいい先生にしか見えん。 音楽家になる夢をなかなか捨てられないのは、この人の真面目な性質によるものだと思う。挫折した(ような気がして)自分がなんだか許せない。

が、就いた職場では、状況に不自然さを感じつつも、生来の心の優しさと、生真面目さと、誠実さで、頑張ってしまうから、自然と実績が積み重ねられ、生徒達からも、先生たちからも信頼されて、なくてはならない存在に。 その哀切感が、体中から染み出していたリチャード・ドレイファス。クサイというより素敵。 コミュニケーションがうまくいかない息子とのあいだのバリヤに、風穴を開けたのは、ジョン・レノンの死だった。若くて、真っ直ぐな息子が、父親に、噛み付いた。このシーン、大好き。

教え子が戦死したり、教え子に誘拐されそうになったり、偉大な校長先生の退職があり。 いろいろあって30年。たいしたもんですよ。こんなにたくさんの人とかかわり合いになれる? そんな最高なクライマックスのなかでさえ、リチャード・ドレイファスは、寂しさを、ふっと漂わせてる。いや、キツネにつままれてるという感じ、ほ、ほんとに俺は、これでよかったの?って感じで。 もー、憎い人!!

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)死ぬまでシネマ[*] SUM いくけん KADAGIO[*]

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