その「ひとつ」という評点が間違いなくこの映画の株を上げる。中途半端な評点をつけたら、ただの失敗作に成り下がってしまうような。

密室、交換殺人、替え玉、狭い空間をいかに有効活用するか、粋な小道具、影のある女、アクション、その他モロモロ・・・・。やりたいことが見えれば見えるほど「ヤベェ、やっちまってるよ・・・」と、額にじっとり汗。引きの笑いならいくらでも出てくる、この何とも言えないヨコシマな愉しみ。

車外の「風」の演技。どう見てもコントにしか見えないのに、役者の一生懸命さだけが伝わってくるのが、なんとも涙ぐましい。それからほとんど意味もなく「斧でターザン」技を持ってくるセンスも絶妙。締めは「いや〜、やっっぱり戦争ってイケナイですね！」････どーのこーの言っても見所は満載。あくまでヨコシマだけど。

今更突っ込むのも無粋だけど、やっぱ見た瞬間気付けよ女のホクロ。一瞬何を言い出すのかと思っちまったよ（笑）