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[コメント] 反逆児(1961/日)

当時流行った「武士道残酷もの」の一環ということなのだろうが、爽やかな人物が人っ子一人いないってのは見ていて息苦しい。
町田

錦ちゃんの信康、杉村春子の築山殿、岩崎加根子の五徳姫に加え、佐野周二の徳川家康や東千代介の渡辺半蔵(劇中「服部」と呼ばれるシーンがあるが誤り)とハマリ役が多く、最期まで飽くことなく楽しめることは確かなのだが・・・。

主人公・信康が全然、爽やかじゃない・・・。マザコンだし、女に暴力奮うし、妾切り捨てて平気だし、大局を見る目がないし・・・。彼には最初から最期まで潔く泰然としていて欲しかったなぁ。

こんな奴、殺されても、なんーも思わんし、むしろ早く死んでしまえ、とさえ思ってしまった。価値観の相違って奴ですかね。いや、やっぱり人物造形の失敗だと思うなぁ。

カメラの移動大好きぶりと伊福部音楽のスケール感、錦之助の舞と岩崎加根子の高笑いに謹んで星3つ。

(評価:★3)

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