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[コメント] スーパージャイアンツ 人工衛星と人類の破滅(1957/日)

リアリティを高めた結果、やや「地球の平和」からずれた感じがする。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 特徴としては、これまでの牧歌的な雰囲気からリアリティが大分増したということになるだろう。

 本作が公開された1957年と言えば、ソ連がスプートニクの打ち上げに成功した年で、来たるべき宇宙戦争が目前に迫ったような気にさせられ、しかも冷戦構造の中でキューバの緊張も高まりつつあり、核戦争の危機についても考えられていた時期である。

 そんな中、宇宙に原爆を持ち出す秘密主義の大国が登場…となったら、イメージははっきりしている。そんな中でアメリカ側に立つ日本としては…という時事ネタを使う場合、SFを使うのが手っ取り早い。劇中明確に「それはソ連ではない」と明言もされているものの、見てる側のイメージとしてはどうしてもイメージが。

 そう考えると、平和のために戦うスーパー・ジャイアンツというのも、ある意味結構偏った思考を持つと言うような気もしてくる。

 ところでこの作品では「人工衛星」が連呼されるが、地上からロケット噴射でそのままの形で宇宙に行くとか、他の惑星に向かって行くとか、とんでもない科学力と、「衛星」では全くないところがご愛敬と言ったところだろうか?まだまだ人工衛星について知ってる人が少なかったのだろう。

(評価:★3)

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