[コメント] 男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(1982/日)
今回は田中裕子。寅は女優のための装置と化す。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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田中裕子爆弾が炸裂。沢田研二と寅の立場逆転。寅は恋愛エピソードを引き出す背景の装置みたいだ。沢田も観覧車の告白シーンで本領発揮。これがのちの結婚の伏線となったのは必至。そういうドラマを見せるための書き割りが柴又寅一族ということになる。
寅が朝丘雪路といちゃついているのがおいちゃんの逆鱗に触れたようだが、これが全く不可解。みている方としては、幼馴染といちゃつく寅は当然のお調子者。さくらもおいちゃんに加担。寅の哀感を引き出す演出に思える。このころの寅は恋愛問題の大家なので、沢田研二に向かってもその賢者ぶりをみせている。その寅がおかしいというとらやの面々が理不尽に見える。要するにこのもめごとはとらやの家族も寅も人間の感情を持った人物として描かれておらず、プロットを進めるだけの外枠に思える。
男はつらいよ、というシリーズだがつらいのは誰なんだろう、と思ってしまう。
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