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[コメント] 男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎(1983/日)

32作目 ☆竹 (*松竹梅評価)話の持って行き方などは、「男はつらいよ」の王道を行くようなストーリー展開なんですが・・・ なんだか・・ クローンの「男はつらいよ」を見ているようでした。
fufu

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







寅さんが 博の故郷のお寺の娘に恋をするという、スタンダードな展開。 マドンナ役 竹下景子も好演、この回は、ホントうまくいってれば、 寅さん別な人生を歩めてたかなぁ〜・・  ・・案外、上手くいったんじゃぁないのかなぁ??? と 思った。

お馴染みのギャグもあるし、悪くないコンセプトなんだけど、なぜか印象は  ☆竹 寅さんは、坊さん一家から慕われてるし、(寅さんにしては)とっても良い人に見え、 旅の渡世人/フーテンに見えなかったからかなぁ?

 ★松をつけても それはそれでアリのような気もしますが・・    自分の心に素直に ☆竹評価とさせていただきます。_(_^_)_

 ・オープニング 夢の中で、寅さんの別人(レオナルド熊)が登場。 そこの寅さんは、同じ渡世人風でも とても良い人に見える。 後の変身願望を揶揄してるのか?

 ・エピソード 1 とらやにて 珍しく、博とタコ社長が喧嘩をしています。 タコ社長が、金にならない赤字が判ってる仕事ばっかりとってくると・・ そこへ、岡山へ行った寅さんから 電話・・

 ・エピソード 2 博の故郷 岡山 備中高梁にて 岡山に行った寅さん、博の父の墓参りに行きます。 墓前で、「博は、ちゃんとやっているし、さくらとも仲良くやっている。       何の心配もいなねぇよ。 」   と報告  ・・・博の父は、寅さんの事心配してんじゃ〜ないかなぁ・・?

旅へ立とうとするが、寺の坊さんが酔っぱらって帰ってくる。 出戻りの娘=ともこ(竹下景子)もいっしょです。 誘われるままお茶を一杯・・・ ついつい、、お酒 >> ついつい一泊。

 ・エピソード 3 翌日、ゲーゲー言ってる 二日酔いの坊さんの替わりに、 「門前の小僧習わぬ経を読む」とばかりに、、寅さん袈裟を着て法事へ・・f(^ー^;;;;; 無茶苦茶になるかと思えば、、口から出任せの説法が大受け! すっかり気に入られた寅さんである。 ヲイ! 長居することとなります。 坊さんと、大学生の息子とは、不仲だったので、 寅さんが来て以来・・暗かったお寺は、パッと灯がともったようです。 

 ・エピソード 4  博一家 父の三回忌で岡山へ なんとっ! そこには 寅さんがっ!!! 倒れそうになるさくら・・ <<そりゃ もっともだ!(苦笑・・

 * 以前 博の母の葬式の時 (8作目寅次郎恋歌)博の4兄姉達と   寅さんとは面識があったんじゃなかったかしら?   んで、墓前で 「はい笑って!」 なんて 言ってなかったっけ?   その時と、お寺の坊さんも違ってるよな気もすんだけど、、    ん〜〜・・ ま〜  ・・んな事はど〜でもいいかぁf(^ー^;

 ・・博の 4兄姉、父(ヒョウ一郎)の大邸宅等の処分するか残すか?等    遺産の分配方法で また言い争ってるよ・・f(^ー^;

 ・エピソード 4 あたふたと、とらやへ帰る博一家・・ お坊さんの真似事を あきれて見てたものの・・ 博 「ダメと頭から決めつけないで、にいさん(寅)に 向いてるる事を    真剣に考えてあげてもよいんじゃないだろうか?」  みたいな事を話します。 博、坊さんの娘から土産にもらった松茸をタコ社長にあげると、、 タコ社長・・ 感謝のあまり涙ぐむ・・ どうやら、今一番の経営難のようだ。

 ・エピソード 5 岡山の寺 坊さんの息子は、ついに大学を辞めて東京へカメラマンの修行へ・・ 突然 残された恋人=ひろみ(杉田かおる)(ノ_<。)ビェェン 寅さんは、すっかり寺にいついてしまい、、 すっかり巷の噂に >> ともこさんの婿となり、お寺の跡を次ぐと・・f(^ー^;  寅さんの話術はそれはそれは、魅力的であるし、 それはそれで、とても良い話かなぁ? とも思わせます。。。。。。(?) が、ついそんな事が、坊さんが酔っぱらってお風呂へ入ってる時 表で薪をくべていた娘と 「今度再婚する人は、インテリじゃなくて、寅さんみたいな人がいい・・」 などと 話してたのですが・・ (*真意は不明) 偶然その場に、寅さんが来てしまい、聞いてしまいます。。。

 いたたまれなくなった寅は、柴又へ

 ・エピソード 6 東京 とらやへ帰った寅さん、出家しようと 御前様のところで修行・・ が、どうやら、三日も辛抱が持たず、これぞホントの"三日坊主"・・f(^ー^; 岡山においてかれた恋人(杉田かおる)も 上京。 東京の女性は綺麗な人が多いだろうと、恋人を心配して上京したのでしょう。。。 渋谷ハチ公前で、パーマをかけフリフリの服を着て待つ少女は、いかにも家出娘風で、痛い・・。  (*泣けるシーンだと思うんだけど、な〜んとなく後の 素の "杉田かおる"のイメージがあり    感情移入しにくいなぁ・・_(_^_)_ ) 仕事が忙しく、待ち合わせに行けない恋人(中井貴一)は、 お世話になった 寅さんの家(とらや)で待つように言います。  *どこまでも、信頼され頼られてる寅さんであります。 恋人同士と察するとらやの住民・・ 帰ろうとする杉田かおる を無理にひきとめ、夜遅くやって来た中井貴一と再会! 二人はとらや の2Fに一晩泊まります。  ※おいちゃんが(結婚前の)同室を反対して、早寝していた寅さんの寝てる物置に   中井貴一を寝かせたそうですけどね。

 ・エピソード 7  その後、とらやへ ともこさんがやって来ます。 寅と、ともこさん・・ 何かを言いたいのだけど・・ どちらも、なかなか言い出せない。 帰りの汽車の時間がないのに、寅さんってば、柴又みやげを買いに外へ・・ <<ヲイ! しかたなく、さくらは一人 ともこを柴又駅へ見送りへ・・・ やっと戻ってくる寅・・ 発車寸前に、寅さんの袖をひっぱり何か語りたいともこ・・・ 数歩引いて(聞き耳を立てる?) さくら・・ ベルが鳴り、行ってしまう ともこ。

 やっと 堰が切れたように 大切な事を しゃべりはじめる寅さん・・

    すごく 惜しい・・       さくら・・ ひきとめろよぉ!(ノ_<。)ビェェン

 ・追補編 エピソード 8 本編とは関係ないですが、実はタコ社長の経営はこの時かなり深刻な状態だったらしく・・  (それと、昨年 10月の給料の時もらしい?f(^ー^; ) 博が受け取った遺産分割で、オフセット印刷機が購入でき 首つり?の危機を免れたんだそうです。 そのご褒美で、満男はタコ社長からパソコンをプレゼントしてもらう。

    〜総括〜 ☆話の持って行き方などは、「男はつらいよ」の王道を行くようなストーリー展開なんですが・・・ なんだか・・ クローンの「男はつらいよ」を見ているようでした。

最初に書きましたが、寅さんはいつもの寅より人が良く みんなから慕われてるし・・  (*もっとも、普段だって 本当は好かれ慕われていると思うのですが、表面的には厄介者であります。) もし出家でもするようなことになってれば・・・ 立場は 寅次郎の舎弟、題経寺の寺男 源吉(源公)みたいになっちゃうのかなぁ?  そう考えると、源公もたいしたもんですね(笑)

タコ社長も、いつもの快活さがなく、しょげまくっているし、博とは喧嘩する。 ラストでは、(簡単に説明されてますが)博に金銭的に救われる事になる訳で、 博に対して、大きな恩義を感じねばならなくなるわけで・・  なんだか立場が弱くなりそうで かわいそうです。

以前、おいちゃん役が 「8作目 寅次郎恋歌」を最後に、故 森川信さんが降板 以来、寅と真剣に喧嘩できる(と言うか喧嘩が様になる)のは、 このタコ社長だけのような気がしていたので、なんだかさみしい気持ちです。    ああ、、やっぱ男はつらいねぇ〜(苦笑 製作は、1983年・・ この後、日本はバブル経済となっていく訳ですが、 はたして、タコ社長 この恩恵にあやかれるのでしょうか? f(^ー^; 

 ある意味 ターニングポイントとなった作品のような気がしてきました。 

(評価:★3)

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